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GoodLack 01-01

GoodLack
02 /15 2010
 私こと、鐘ヶ江希望。
 生まれてこの方、二十と数年。
 自分の不幸な身の上を、少しでもポジティブに考えようとして始めたちょっとイタめの自分励まし日記。
 いつもは鍵をかけた引き出しの中に厳重に保管しているはずなのだけど、今日という日はなぜか机の真ん中に綺麗に静置されてあった。そう、それはまるで思春期の少年の部屋をおかんが掃除して、エロ本を見つけて、それをどうすることもなしに机の真ん中に置いたかのような・・・。

「はぁづかぁああああああああああああああ!!!」

 昨日の夜、ベッドの上で日記を書いていた記憶が甦る。
 きっと、そのまま寝てしまい、布団の中に紛れ込み、そのことに朝、気づけなかったのか。

 私は、私が無造作に脱ぎ捨てたスーツをハンガーにかけ、しわ伸ばしをしている男にちょっとばかし気合の篭りすぎた声を投げかける。

「ど、どうしました?」

 近所でも噂に名高い主夫として昇華されたこの男、羽塚・F・創一がスーツを持ったまま、慌てて私の部屋に駆けつける。

「どうしたもこうしたもないわよ!あんた私の部屋掃除したでしょ!?」
「え?あ、はい。」

 主夫と言っても、別に結婚しているわけじゃない。
 今は恋人同士というのが正しいのか、同棲のようなものをしているのには変わりはないが、寝るところも、部屋も別といった、とーても清い関係を保っている。

「まずは・・・勝手に掃除しないでって言ってるでしょ!」
「はあ・・すいません・・・。」

 なんかすごく思春期の男子みたいなキレ方をしてるなーと思いつつも、今はそんなこと構っている暇じゃない。

「次に・・・」

 羽塚の目をじっと見つめた。

「見た?」

 羽塚の目をすごく見つめた。

「い、いいえ。」

 羽塚は目を逸らした。
 アナタウソ下手デスネー(笑)

「あんた絶対見たでしょ!?」
「み、見てませんよ!」

 力強く断言するも、やはり眼を合わせようとしない。

「嘘、言うんじゃありません!!だいたいさっきのは、見た?なにを?と聞き返すところよ!そんないきなり、い いえ、なんて言ったらなにか心当たりがあるってことでしょうよ!?」

「あ。」

「ほら、やっぱり!!見たの!?見たんか!?見たのんか!?見ました!?見ましたよね!?見はりましたか!?見たんでしょ!?」

「見てないですよ!あの…ほら!神様にでも誓いますよ…?」

「あんたんとこの神様なんかあてになるかぁ!!ここでは私が神よ!!さあ、私に白状なさい!!」

 羽塚の両頬を挟み、私向きにロックする。
 抵抗こそしないが、それでもまだ目を逸らそうとしている。

「さあ!さあ!!」

<ピーンポーン♪>

 羽塚の頬を親指で引き下げているところで、邪魔が入る。

「あ、あのーチャイム鳴ってますよ…?」
「今はそんなことどうでもいいの!とりあえず…吐け!!」

 今日、悟子が仕事場で羽塚さんも連れて飲みにいこーと言っていた。きっとそれだろう。悟子ぐらい待たせておいて問題はない。いや、むしろそれが正しい処置というか、とりあえず、目下の最重要事項は目の前のこいつに事の顛末を吐かせることだ!

<ピンポーン♪><ピンポーン♪><ピンポーン♪>

「な、なにか催促されてませんかね…?」
「どうせ悟子よ!今はこっちに集中なさい!」

<ピンポーン♪><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピンポ><ピーンポーン♪>

「ちっ…」

 あまりにもしつこすぎるので、応対してやることにする。悟子はあとでウザくなるタイプだ。
 羽塚の顔から手を放し、それにほっとしたような顔をしたので、今度は頭を脇に抱えて、玄関の方へ行く。

「はいはーい!」

 ドアのロックを外し、扉を開く。

「あんたうっさいのよ…。あと取り込み中だからもう少し待ってく…れ…?」

 扉の前に立っていたのは、見たことのない女性。

「えーっと…どちらさまで?」

 美人で優しそうなお姉様って感じの知り合いは私の交友関係にはないはずなのだけど。
 その美人様は私の脇に抱えられた羽塚を一瞥した後、私ににっこりと微笑み、

「羽塚の妻です。」

 とよくわけのわからないことをおっしゃられました。
 それに対して、理解の及ばなかった私は、

 とりあえず、その扉を閉めておいた。
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( ゚∀゚)o彡゜修羅場!修羅場!

崎原 一研

エキゾチック:
外国の雰囲気・情緒のあるさま。異国的。
外国の人から見れば日本も外国。

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