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国難の今こそ人は真価を問われるもの。人妻談

FFXI
01 /11 2009
えー今回は前に話したFFXIから。

「国難の今こそ人は真価を問われるもの。
 卿は本物?それとも偽者かしら?
 わたし、卿の活躍を楽しみにしているわ。」

と挑発的な言葉を投げかけてくだされる

アラゴーニュ騎士団団長 セラーヌ・I・ヴィルゴさんです。
人妻。

国防の要、人妻防衛ラインです。

■e、いいキャラ作りますね(*´Д`*)

こういうの大好きです。

しかも、イージスの盾という最強の盾持ち。
鉄壁です、まじで。

通常は棘付鉄球棍棒で殴ってます。
あと盾で殴る攻撃強いです。

「フフン……♪
 矢でも鉄砲でも持ってらっしゃい!
 お姉さん、まとめて面倒みてあげる。」

といってぶん殴ります。

僕も面倒見てくださいヽ(´ー`)ノ


まあ今回の絵、
なんか右のフードが主張しすぎで変な感じに^;

あと線が粗いです。

ないと思います!


あーFFXIシリーズ続くかも・・・
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あけましておめでとうの前にやることやったら混沌としてきた混沌。

日記
01 /08 2009
あけましておめでとうございます。
新年ですよ。
今年もよろしくおねがいします。

丑年ですね。
牛ですよ、牛。
ってことで今年は牛にスポットライトを当てていこうと思います。

まあんなこたしませんけど。

前の二個のSSは学園祭のときに出展した、短編二作品。
「ちゅうにびょう」ってなんですか?

その際、挿絵を兜さんと葦君に描いてもらいましたー。
許可取ってないけど掲載していいよね?
だめだったら言ってくださいね。

うちのサイト知らないだろうけど

Ramんとこのリンクでいけます。

二作品とも急ごしらえで色々深く考えてませんが、
短いんでご愛嬌ということにしておいてください。

やっべぇ。
この調子で更新していったら大変なことになるんじゃねw?

師とは弟子に通れない道を諭してやるものである

SS
01 /07 2009
 師とは他者に力や精神を授けるものである。
 この力こそが全てである世界では、強さを求めて、他に師事を求めることももっともであろう。
 俺は他人に教えることなどほとんど有していない。大して強くないし、特別な術式を持ってはいるが、それも別に戦闘向きではない。それなのに、
「おししょーさまー!」
などと呼ばれているのだろうか?

「もぉー、お師匠様、本気出してくださいよぉー。」
目の前の一面の空から視線を外し、俺を見下ろしている、女性と言うより女の子、ソルユを見上げる。

師とは

少々呆れ顔をしているが悔しいとも思わない。
「だから、本気なんだって。おまえはなにを俺に期待している?」
「そんなこと言ってー、こんなの絶対、お師匠様の実力じゃないですよー。」
なんか勘違いされてるようで、逆にここまでしつこいといいかげん面倒くさくなってくるもので。
「だいたいなんだ?そのお師匠様って。おれはいつからおまえの師匠になったんだよ?」
「むぅ・・・そんなこと言ってもお師匠様はお師匠様なんです!私の強くなりたいって気持ち、なんでわかってくれないんですか?」
「それならそれで相応の人間がいるだろう!なんで俺なんだよ?」
「お師匠様こそふさわしいでしょう!私の術式、破ったじゃないですか?」
「あの術式は・・・」
「自慢じゃないですけど、私の、あの『暴走』術式は一度も敗れたことがなくて、効果が切れる頃には周りに立ってるものは誰一人いないって代物なんですよ!それをお師匠様は交戦して、目の前に立っているんですもの。いったいどうやったって言うんですか?」
「そ、それは・・・」
そこらへんの事情は詮索されたくない。まあ詮索に応えないからここまでしつこく付きまとわれてるのだろうな、とは思うが話したくないものは話したくない。
 起き上がり、ソルユに背を向け、自分の荷物をまとめて歩き出す。
「おまえ、もうついてくるな。」
「ちょっと、待ってくださいよ!」
 ソルユはキャンプに荷物を広げていたから片づけに時間がかかるだろう。その間に追い付けないところまで行ってしまおうと歩く足を速める。
 
ただ、ソルユからできるだけ離れられるように適当に歩を進めていたのだが、それがまさか、こんなことになろうとは。

「命が惜しけりゃ、持ち物全部おいていきな!」
完全に取り囲まれた。一人ぐらいなら太刀打ちできなくはない腕はあるのだが、十数人に取り囲まれてしまっていては、もうお手上げ状態だ。おとなしく長年の一人旅生活に付き合ってくれた、いや最近は二人旅になってはいたが、道具たちに別れを告げる。そして、野盗たちが道具を金目のものはないか漁っているうちに、逃げてしまおうと機会を見る。もう俺のまわりには金目のものはなさそうだから逃げたは逃げたで、気づいても追ってこないだろう。いまだ、というタイミングでその場に背を向け、静かに足を進める。
「おい、ちょっとあんちゃん。待ちな。」
思ってもいなかったところから声をかけられる。振り返ると他の野盗とは雰囲気の違う人間がそこに立っていた。
「まだ全部、置いてってねぇだろ?首にかかってるの、光ってるぜ。」
咄嗟に首元を抑える。いつもは服の中に綺麗に隠しているはずだったが、今日、ソルユと仕方なしに手合わせをした際に出てきたのか、ネックレスの鎖が少し、はみ出ていた。
正直、これだけは渡したくはなかったのだが。しかし、目の前の相手から直感で逃げられないと感じていた。幸い、他のやつらはこっちに気づいていない。剣はやつらに取られているが、ここは、押し通る!
相手の懐に素早く踏み込む。
そこから相手の顎をめがけて、ショートアッパー。
・・・当たらなかった。
その野盗は俺の腹部に拳を打ち込み、それに敢え無く膝を屈してしまった。
「おいおい?冗談だろ?踏み込みはよかったが、攻撃がお粗末すぎるぜ?」
野盗は的確に鳩尾を打ち込んでおり、俺は体が動かせなかった。
「じゃあ頂戴するとすっか。こっちは期待外れじゃなくてくれよ。」
「や、めろぉ・・・」
手を掴もうとするが、手が動かない。簡単に首元のネックレスを引きちぎられる。
「ああん?ソケット?・・しかも、中身は女の写真たぁいい御身分だ。」
「かえせぇ・・・」
「まったくどんだけ期待外れで調子のってんだ?んー・・・そうだな、よし殺そう、こんな使えねぇやつは殺してしまおう。」
野盗は腰からナイフを抜き、頭上に振り上げる。その時、

「おししょーさまー?」
少し離れたところで間の抜けた呼び声が聞こえた。
「ソルユ!」
絞り出した声に倒れてる俺に気づいたのか、
「なにしてんすか・・・?」
「見ての通りだ。」
素朴な疑問を投げかけてくれた。
 そこでやっと野盗の振り上げているナイフに気づいたのか、
「大変やないですか!」
と危機的な声を上げていた。思わず、俺は頷いていた。
「にしてもですねーお師匠様を組み伏せるとはなかなかの手練とお見受けしました。」
「ははは!なんだ?おまえこいつの弟子なのか?おいおい、たかがしれてるなぁー。お?見ると、なかなかかわいい感じじゃねぇか?こいつの代わりに俺が師匠になってやろうか?」
「せっかくですけど、遠慮しときます。お師匠様からはまだ全てを教わってませんから。」
本来なら師匠冥利に尽きることを言ってもらっているのだろうけど、ちっとも嬉しくなかった。
「それにですねー・・・私、あなたたちのような人嫌いなんです。強くなりたいのはですねー王立騎士団に入ってあなたたちのような人たちをしょっ引くためなんですよ。」
その軽い言葉の裏の威圧感からか、野盗も口をつぐんだ。
「数も多いですし、術式使って一気にやっちゃいますね。それにあなた、結構強そうですし、全力じゃないとまずいですしね。」
そう言ってソルユは目の前の空中に印を結び始める。もう何度も結んでいるのか、手早く印を結び終えると、それを手に取り、額に張り付けた。
ソルユの額に光の印が刻まれるのが確認されるや否やの瞬間、野盗が前に躍り出る。
野盗は次の瞬間、一気に距離を詰めたソルユの拳を鼻っ柱に受けて吹っ飛んだ。『頭領―っ!』と『おまえよくもーっ!』という声が続いて、次には断末魔に変わる。
ソルユが使う『暴走』術式は思考力を削る代わりに肉体の力を極限まで強化するというものだ。この術式により筋繊維を強固で柔軟なものにし、また神経を太くし、伝達をより高速なものにする。脳への高負荷により、思考力が疎かになるが、過ぎた力は思考を上回るのは相手にも同じで、たいていの相手だとねじ伏せられる。実際、ソルユは俺に会うまで術式を発動した場合には周りに立っていたものはいないわけであって、現在もこんな惨状である。ちぎっては投げ、ちぎっては投げ状態なのである。十数人いた相手がまた一人、また一人と戦闘不能に追いやられていった。終には最後の一人も『化け物・・・』と口から捻りだしながら倒れた。
戦う相手がいなくなっても術式は続く。ソルユはきょろきょろと次の獲物を探す。まるで化け物のようだった。

俺は彼女がこう呼ばれるのが嫌だった。
戦場において、敵を薙ぎ払う狂戦士。そして、敵じゃないものもまとめて薙ぎ払ってしまう化け物。彼女はそんな存在だった。
そう呼ばれるのが嫌だったけれども、昔の俺たちは戦うしかなかったのだ。生きるために戦って、戦いが終わっても続く、この術式をなるべく早く解きたくて、解呪の術式を夜も寝ないで、作り出した。
俺は立ち上がる。それに気がついたのか、ソルユは次のターゲットを俺に設定する。ソルユの術式を解くには、額に解呪の術式を打ち込まないといけない。解呪の術式はもう準備している。右手の甲に刻んである。
ソルユが、こっちに突っ込んでくる。それにタイミングを合わせて、前に踏み込む。
これを決めるために何度も動きを研究し、タイミングを計った。
その動作は体に染みついている。額に掌を当て、一言唱える。それに伴って、手の甲の印が発光し、ソルユの動作が止まった。

「あれ?私?」
「おつかれさん。助かったよ。」
「やっぱり、お師匠様立ってる。やっぱ強いんじゃないですかー。」
と言って、ソルユはその場に膝をつく。『暴走』術式を使うと身体を疲労が襲うらしい。動けないわけではないが、動きたくなくなるらしい。筋繊維強化と神経強化の実際に持っている筋繊維と神経の齟齬が出ているせいだろう。
「ちょっと休んでろ。」
そう言っておいて、俺は獲られた荷物の回収にあたる。生活道具から、そして、ネックレス。その先のソケットは開いたままだった。
そこに写っているのは昔の彼女。ソルユと同じ『暴走』術式使い。
彼女は術式使用中に護衛目標のお偉いさんを攻撃してしまい、効果が切れた後にそれを問われ、殺された。その時、どうして俺は止めれなかったのだ、と悔しくてならない。それ以来、解呪の術式は使っていなかったのだが、初めて、ソルユの暴走に巻き込まれたとき、久しぶりに使ってしまった。もう二度と使わないと思って、忘れようと思っていたのに。
「ほら、立て。」
「ふえ?」
「歩くぞ、神経と肉体を慣れさせろ。この街道を行くと街がある。そこでこいつらのことを報告して、休むとしよう。」
ソルユに手を差し出す。
「お師匠様・・・やっぱりお師匠様はお師匠様ですね。」
「何言ってんだ?余計なこと言ってると置いてくぞ。」
手を引こうとするその手を、ソルユは慌てて掴み、立ち上がる。
「いえ、行きます、行きます!」

 こいつを見ているとどこかほっとけない思いがある。今、自分で突き放したはずなのに、また連れて行っている。昔の彼女の影を重ねているのか?いや、そうではないと信じたい。弟子を持つということは、こういうことなのかもしれない。慕われているうちは色々と教えてやりたいと思う。術式使用後のケアであったり、この術式を持った同じ女性がどういう生涯を送ったか。
 そして、『暴走』術式持ちは王立騎士団には入れない、ことを。

挿絵:葦
文:崎原

正義のヒーロー英雄

SS
01 /07 2009
 子供の頃から正義のヒーローには憧れていた。今でさえ、そういう特撮ものをやっていると思わず、見てしまう。
昔は正義のヒーローというものを信じていた。ただ年齢を重ねるにつれ、現実にはそんなものは存在しないと理解していた。

それが、今妙とも言える。現実に直面していた。

学校への通学路途中、そこで正義のヒーローに出会った。
その姿は特撮戦隊もので見るような真っ赤なレンジャースーツを身に纏っていて、いかにも、な怪物の前で決めポーズをとっていた。
その戦いはあっさりと終わった。ヒーローは持っていたビーム銃で敵を打ちまくり、敵の外装が剥がれかかった体にビームサーベルで以て『ビィィーーム!サァーブェル!』と、妙にアクセントの聞いた掛け声と共に怪物を一刀両断して見せた。すると、怪物は派手に爆発。粉々になって、灰になった。

でもって、今はこんな状況である。

正義1

「まったくやってらんねぇよ。仕事場ついた瞬間だぜ?」
怪物を倒して、帰ろうとしていた赤レンジャーを僕は呼び止めた。彼は意外にもあっさりと止まって、変身を解き、僕が聞こうともしないことを近くの公園でべらべらと話し始めた。
「正義のヒーローつったら聞こえはいいけど、それじゃ食っていけねぇって言うのに、仕事無断欠勤させられるとかたまったもんじゃねぇ、なぁ?」
彼は無断欠勤とは言うけども、今から行けば、遅刻で住むんじゃないかとは言わなかった。
「じゃあなんで正義のヒーローやってるんですか?」
そう質問すると彼は少し、考えて、考えて、考えて、
「なんでだろうな?」
と答えた。
 それからもしばらくの間、彼は愚痴を言って、そのまま自分から今日は疲れたから会社サボって寝ると残して、去って行った。今、考えてみると僕の呼びかけに振り返ってくれたのは、愚痴が言いたかっただけかもしれない。
 それから大分遅れてだけど僕は学校に行った。


 その日の授業は上の空だった。正直ヒーローがあんなのだったのに、幻滅したとか、憧れが失われてしまったとかじゃなくて、ヒーローが実在するということに僕の心は、穏やかでなかった。子供のころはただ憧れるだけではなく、なりたいとも思っていた。ただ現実問題、ひとつ、子供ながらに気づいたことがあった。怪物の異常性だ。元々勇敢な性質でない僕は、テレビを見ながらそんなことを冷静に分析してしまっていた。あんな堅そうな甲殻に鋭い爪、普通に戦って、倒せるわけがない。戦隊ものヒーローが着てるレンジャースーツはどれだけ高性能なのか、そうでなければ、どうにも対抗することはできないだろう。そんな点を考えたりしているうちにありえない存在だと自覚していったのだが、それが存在していたということだ。心穏やかではいられない。
 そんなこんなと色々と、考えてるうちに授業は全て終わっていた。大幅に遅刻したことを教師に職員室に呼び出され、咎められ、少し帰る時間が遅くなったが、他のことを考えられない空虚的な一日はあっというまに過ぎていっていた。
 一般生とも、部活生とも時間のずれた帰り道で一人、また朝の正義のヒーローのことを思う。
にしてもあの正義のヒーローは怪物が怖くはないのだろうか?彼の話を聞いていると、自分では望んでないのに仕方なく怪物を倒しているようなそんな感じさえした。それなのになぜ彼は、仕方なくも、正義のヒーローをしているのだろうか?
そう思って僕は朝、彼に質問したのだけど、彼は『なんでだろうな?』と返事をしただけだった。

そんな疑問を頭によぎらせながら帰路を歩いているとまたしても妙な状況に遭遇してしまった。

朝に見た怪物よりもさらに分厚い甲殻を纏った、眼のぎょろりとした怪物が曲がり角を曲がった先に佇んでいた。
僕は反射的に帰路を逆走する。
怪物の持つ鈍く光った鎌のような腕、ぎょろりと光る眼、それは耐えようのない恐怖の象徴として僕の胸を襲っていた。必死に走る僕は、バクバクと鼓動を打つ心臓の動悸は、走りから来るものなのか、恐怖からくるものなのかよくわからなかった。
あんなのに正気で立ち向かえるわけがない。ということは今朝あった正義のヒーローは正気ではないことになる。仕方なしにあんな怪物を倒してるなんて、実際、正気の沙汰じゃない。
僕は逃げていたつもりだったけど、まったく逃げれていなかった。怪物は鈍重そうな体に見えて、恐ろしい跳躍力を持っていた。逃げる先々に回り込まれる。正直、体力も限界で、その上、どこに逃げても駄目だという絶望感から僕は足を止めた。
獲物が観念したのを見たのか怪物はゆっくりと歩み寄ってくる。近くに来ると、僕の身長よりかなりでかく、腕の鎌の恐ろしさも際立った。甲殻が二つに割れ、牙が表れ、僕の体を包み込もうと覆いかぶさってくる。

 そのとき、今朝のヒーローが空中から現れた。
「正義ぃぃキィィーーーック!!」
無駄なアクセントの効いたその叫び声がヒーローの足と共に怪物の側面に突き刺さる。怪物は甲殻を半開きにしたまま、僕の前から吹っ飛んだ。そして、僕の目の前には怪物の代わりに正義のヒーローが決めポーズを決めて立っていた。
「寝てたんじゃなかったんですか!?」
普通、助けてくれてありがとうじゃないかと自分自身に疑問を持ちながらも咄嗟にそんな言葉が出てしまった。
「ああん?よく見たら今朝の高校生じゃねぇか?」
振り返り、マスクごしに僕を見る正義のヒーロー。
「眠いが寝てられるかっつーの、あぶねぇだろうがこんなのほっといたらよ。」
そう言って腰のホルダーからビーム銃を取り出し、怪物に向かって撃ちまくる。
 けれどもその攻撃に怪物はひるむ様子がなかった。
「げ、ビームがきかねぇ!」
怯む正義のヒーローに向かって、怪物は炎を噴き出した。それは背後にいる僕も軽く包んでしまう様な炎だった。回避動作に入っていたヒーローはそれに気づいたのか、回避動作をやめ、僕の方に体を向け、そのまま僕を炎の有効範囲から突き飛ばした。
結果、正義のヒーローは炎に包まれた。
その炎はヒーローに纏わりつき、ヒーローは地面を転げまわった。そして、炎が自然に消える頃にはヒーローは動かなくなっていた。
 僕はなにが起こったのか理解できなかった。
ヒーローが僕をかばって動かなくなった。その事実が目の前に広がっていた。
怪物が動かなくなったヒーローの元にのっそりと歩み寄る。今では僕に目もくれずに自分を攻撃した相手の元へと近づいていった。その相手の目前で怪物はさっき僕にやったように甲殻を開く。

僕は正義のヒーローになりたかった。
けれどもそんなものにはなれないとあきらめていた。

彼は正義のヒーローだった。
口は悪くて、あっさりと怪物に負けてしまったけれども、危険な怪物を倒そうとし、か弱い人を助けようとする。人々が危ないときは仕事も途中で放り出してきて、駆けつけて、どうしようもなく正義のヒーローだった。

僕もそんな正義のヒーローになりたい。

「こっちを向け!」
ヒーローが効かないとわかって放り投げたビーム銃を僕は拾い、叫んだ。その声に反応して怪物はこっちを向いた。
震える指先に力を込め、怪物の開いた甲殻の間を狙って、ビームを撃ち込む。それに怪物は大いに怯んだ。そして、僕は怪物をヒーローから引き放そうと前に出る。鎌の腕は怖かったけれども、もっと怖いことが他にあったから我慢できた。
怪物の体を押す。自分では信じられないぐらいの力が出て、怪物は大きく後ろに吹き飛んだ。
いつのまにか僕はこの正義の赤レンジャーと同じ、いや、色が青のレンジャースーツを着ていた。

「よし!でかしたぞ!」
声のする方を振り返れば、いつのまにか赤レンジャーが立ち上がっており、ビームサーベルを握っていた。
 そして、転倒している怪物の甲殻の隙間にそれを差し込み、
「ビィィーームサァーブェル!!」
という叫びと共に怪物を引き裂いた。
ドーンという爆音とともに怪物は灰になった。

正義2

「やられたんじゃなかったんですか?」
重傷だと思っていた正義のヒーローに僕は問いかける。
「いや、炎で酸欠になって意識失ってた。にしてもブルーよくやってくれた。」
そう言われて僕は再び自分の姿を確かめる。見事なまでに真っ青だ。
「これって・・・どういうことなんでしょう?」
「さあ?おまえも正義のヒーローだったってことじゃないの?まあおれの危ないところを助けてくれたから正義のヒーローってことでいいんじゃないの?」
「僕が正義のヒーロー・・・?」
「まあこれからよろしくな。」
といってレッドは踵を返す。
「え?ちょっとどこへ?」
「ん?いや帰って寝るんだけど。」
「え、いや、これ・・・どうすれば?」
「あー自分の意志で変身解除はできるよ。怪物探知は自分の意志じゃなくてもされるけど。」
といってレッドは変身を解く。僕もちょっと考える、というか念じるだけで青のレンジャースーツの変身を解くことができた。
「まあ・・・がんばんなよ。この仕事結構大変だから。」
そう言い残してレッドはあっさりと帰って行った。

 妙なことが起こった。
ある日、僕は正義のヒーローになってしまった。

挿絵:兜
文:崎原

崎原 一研

エキゾチック:
外国の雰囲気・情緒のあるさま。異国的。
外国の人から見れば日本も外国。

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